【イタリア】プランデッリ代表監督が明かす「ザッケローニとは?」 (2ページ目)

  • エンリコ・クロー●文 text by Enrico Currò 内海浩子●訳 translation by Hiroko Uchiumi
  • photo by Getty Images

――ザッケローニの監督としての長所は?

「選手たちに動き方を指導する能力だね。彼のチームと対戦したり、スタジアムやテレビで観戦していると、同業者の目にはチームが1つの集合体として動いているのが見て取れ、それがザッケローニという監督の手によるものであることが理解できる。その瞬間にどう動かなければならないのかを選手全員にわからせているんだ。彼の指揮するチームとの対戦は監督として常にとても刺激的だったことを思いだすね。まるでチェスゲームをやっているかのようだったよ」

――ところで、セリエAでプレイしている長友をどう評価していますか?

「監督なら誰もが欲しい選手じゃないかな。波がないし、いつも注意深いし、誰とでもうまくやれるし、労を惜しまない。ハイレベルな攻撃的サイドバックで、積極果敢なプレイによってサイドを牛耳り、試合が進むにつれ、いいクロスがどんどん上がるようになってくる。インテルが前線でビッグチャンスをつかむ時、そこには長友がからんでいることが多いよね」

――他に知っている選手や気になる日本人選手はいますか?

「ヨーロッパの主要リーグに日本人選手がどんどん進出している現実が、今日の日本サッカー界のパワーを如実に表していると思う。最も名前が知られている選手といえば香川だと思うけど、本田、岡崎、長谷部、それからハノーファーにいる酒井(宏樹)も忘れてはならないよね。私が彼らから受ける強い印象は、選手としての信頼性の高さだ。また、全く違う環境の中にも溶け込もうとする素晴らしいスピリットと、犠牲を厭わない精神にも目を見張るものがある」

――最後にザッケローニと日本のサッカーファンへ一言お願いします。

「アルベルト、ブラジルでのコンフェデレーションズカップで君に会えるのが今からとても楽しみだよ。そして日本のサッカーファンのみなさん、ザッケローニを信じてください。彼はあなたがたを必ずや楽しませてくれるでしょう。ブラジルW杯では私も少し日本を応援させていただこうと思っています。コンフェデレーションズカップでは同じ組なのでそうしませんけどね!」

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