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【Jリーグ】ジーコはいつも全身でゴールの歓喜を表現した 「全力でプレーしなければ、サッカーに対しても礼を欠くことになってしまう」 (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Kei Totsuka

【Jリーグ全体の目線が上がった】

 どんな試合でも、どんな相手でも、自分たちの力を信じて戦う。貪欲なまでに勝利にこだわる。全員が一体感を持って戦う──ジーコが鹿島アントラーズに植えつけた勝者のメンタリティは、Jリーグ最多のタイトルを獲得することにつながっている。

 チームとして高いスタンダードを持ち、自分にもチームメイトにも厳しいチームカルチャーは、他クラブから一目置かれるものとなった。鹿島が結果を出し続けることで、Jリーグ全体の目線が上がっていったと言っていい。

 個人的には、ゴールを決めたあとのジーコが好きだった。住金での試合でも、記念すべきJリーグの開幕戦でも、その後のリーグ戦でも、彼は全身で歓喜を表現した。

 監督としてチームを率いることになっても、ゴールシーンでは力強く拳を握りしめた。スタッフと抱き合った。拳を突き上げた。

「それはそうだろう。サッカー選手は試合でゴールをするために、毎日、毎日、練習しているんだ。そのがんばりが報われた瞬間に、喜びが沸き上がって来ないはずがないじゃないか。その瞬間に喜ばないで、いつ喜ぶっていうんだ?」

 純粋な情熱は、いつでもまぶしかった。歓喜に慣れることはなく、あきらめることもないその姿が、見る者の心を動かすのだろう。

著者プロフィール

  • 戸塚 啓

    戸塚 啓 (とつか・けい)

    スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本サッカー』(小学館)

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