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【Jリーグ】J1残り4試合 福田正博が想定する鹿島アントラーズと柏レイソルの「優勝への勝点」 (3ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro

【引き分けの多い柏は4連勝できるか】

 一方、柏にとっての残り4試合は、自分たちが勝利を積み上げながら、鹿島が2勝2分けのラインから足を踏み外す展開を待つことになる。そのためには次節の横浜FC戦を、前節のG大阪戦と同じように複数ゴールで勝点3を奪って、鹿島にプレッシャーをかけるのが必須だ。仮に鹿島が敗れれば、勝点で横に並ぶ。

 それにしても昨季17位でかろうじてJ1残留となった柏が、今季は優勝争いをしているのは、見事というしかない。「たら・れば」を言えば、自陣でのパスミスを奪われて失点し、勝点を取りこぼした川崎戦(第32節)のような戦いがなければ、もっと勝点を伸ばせていただろう。ただ、そうした試合がありながらも、今季から率いるリカルド・ロドリゲス監督のもとでGKからボールをつなぐサッカーに徹したからこそ、勝点を積み上げてこれたとも言える。

 いずれにしろ柏にとって必要なのは、次の横浜FC戦で勝利すること。11月1日に控えるJリーグYBCルヴァンカップ決勝でサンフレッチェ広島に勝利して王者につくことだろう。そこで勢いづけば、その先に控えるリーグの最終3試合(名古屋グランパス戦、アルビレックス新潟戦、FC町田ゼルビア戦)に連勝して逆転優勝への道が切り開かれる可能性はある。

 今季のJ1で最多の引き分け数の柏にとって、ここからの連戦連勝はかなり難しいかもしれない。ただ、故障者が戦線復帰し4連勝をマークした4月頃の勢いはある。柏には最後の最後までJ1を盛り上げてくれることを期待している。

著者プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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