浦和レッズ、Jリーグ優勝への開幕ダッシュに失敗──福田正博「得点力が巻き返しのカギ」 (3ページ目)
【首位との勝ち点差を意識した戦いを】
浦和は今季の目標に「優勝」を掲げているが、清水戦で手にした勝ち点3は意義あるものだった。シーズンが始まって間もない時期は、順位は1つの勝敗で大きく変わるため、意識しても仕方がない。それよりは首位との勝ち点差をつねに意識して戦っていく必要がある。その意味で、現在首位に立つ鹿島との勝ち点差を9から6に縮められたのは大きかった。
J1の過去のシーズンを振り返れば、今シーズンも優勝に求められる勝ち点は74前後になるだろう。38試合で計算すると3勝1分け1敗ペースで行けば、3試合を残して勝ち点は70に到達する。21勝7分け7敗+3試合である。
スタートダッシュで躓いたとはいえ、8試合終了時点での浦和の2勝4分け2敗という成績は、まだまだ優勝争いに加われるものだ。首位との勝ち点差10以内をキープしながら前半戦を乗りきれば、シーズン後半戦で一気にトップに立つだけの戦力はある。
そのためにも、ここからの浦和には、得点力のところでのバリエーションを増やしながら粘り強く戦っていくことを期待している。
著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。
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