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浦和・宇賀神友弥が振り返る、埼玉スタジアムでのラストゲーム「あの時、見た夢は、ここに続いていたのかもしれない」 (4ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke

【関根貴大と渡邊凌磨に伝えたいこと】

── 関根選手のどういうところがキャプテンにふさわしいと。

「彼は、勝利に対する飢えや、自分が活躍することへの意欲がものすごく強い。そういう部分も含めて、キャプテンになって、自分だけではなく、もうひと回り大きなものを背負ってほしい。

 また、そうした覚悟を持ってチームを引っ張っていく存在にならなければいけないとも思うので、あの場で名前を挙げさせてもらいました。実際、僕もキャプテンをやった経験はないので、見えない重圧があるとは思います。でも、このクラブに対する愛が強い選手が、僕はキャプテンをやるべきだと思っているので」

── 渡邊凌磨選手については?

「この1年間、ほとんどの試合をスタンドから見ていましたけど、彼のプレーに、どれだけの覚悟を持ってこのクラブに来たかは表れていました。日ごろのトレーニングにおいても、自分に厳しく、周りにもレベルの高い要求をしているところも、ずっと見ていました。

 今はまだ、その熱量がひとり歩きしている時もあるように感じたので、凌磨には、ほかの選手を巻き込みつつ、チーム全体を引き上げ、チーム全体を見られるような選手になってほしいと思って、あえて名前を挙げさせてもらいました」

── 引退セレモニーで涙ぐむことはなく、アカデミーの選手たちに囲まれて、終始笑顔だったのが印象的でした。集合写真を撮る際には、子どもたちの距離感も近かったですよね。

「みんな、よそよそしく近寄ってくるのかなと思っていたら、あっという間に駆け寄ってきて、気がついたらもみくちゃになっていました。実は、ふざけて『おい、宇賀神!』って言われていたので、そこは一度、教育し直さないといけないですね(笑)。先輩だぞって(笑)」

── 浦和レッズのアカデミーで育った自分が、浦和レッズで選手としての最後を迎えられた幸せを感じたのではないですか?

「最終節の当日から、またLINEのメッセージがずっと50件くらい溜まっている状態なんですけど、返事が追いつかないくらい、いろいろな人から連絡をもらいました。それだけみんな、浦和レッズが大好きで、僕のことを応援してくれていたことがわかって、あらためてうれしかったですね。

 その多くが、『浦和レッズで引退してくれてよかった』『浦和レッズの選手として送り出してあげられてよかった』という言葉ばかりでした」

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