ジェフ千葉のJ1昇格に全力を注ぐ米倉恒貴のサッカー魂はどうやって培われてきたのか (4ページ目)
当時は、地元のジェフで活躍を続けて、引退できたらいいなとも思っていて、そのためには相当活躍しなきゃいけないという自覚もありましたしね。大分トリニータの金崎夢生(現ヴェルスパ大分)やセレッソの香川、乾貴士(現清水エスパルス)ら、近い世代が活躍しているのに、自分はなかなか試合に絡めない時間が続いてザワザワした気持ちもありましたけど、それも全部、練習することでどうにかしようと思っていました」
その頃、憧れたのは2008年からの3年間と、2012〜2013年をともに戦った谷澤達也や、千葉のレジェンドのひとりで現在トップチームのヘッドコーチを務める坂本將貴だ。それぞれの"色"で千葉を牽引する彼らの姿は「生涯・千葉」を志していた米倉にとって指標になった。
「坂本さんは30代に差し掛かったくらいの年齢で、どうすればあんなふうに30代になっても必要とされる選手でいられるのか、と思ってよく観察していました。また、谷澤さんは......オフではマジで適当な選手だったのに(笑)、オンになるとめちゃめちゃサッカーに注ぐし、何よりスタジアムをひとつにする力を持っていたんです。サポーターのみなさんもひっくるめて、みんなで喜ぶ空気を作り出す姿を見て『最高だな。ああいう存在になりたいな』っていつも思っていました」
(つづく)◆米倉恒貴が古巣・ジェフでの戦いにかける熱き想い>>
米倉恒貴(よねくら・こうき)
1988年5月17日生まれ。千葉県出身。ジェフユナイテッド千葉所属。八千代高卒業後、2007年に千葉入り。当初は中盤でプレーし、5年目にレギュラーとして定着。2013年からサイドバックに転向。正確なクロスでチームの攻撃をけん引した。2014年にガンバ大阪へ完全移籍。三冠獲得に貢献し、2015年には日本代表にも選出された。そして2019年夏、古巣の千葉へ復帰。チームのJ1復帰のために力を尽くしている。
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