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カズ・三浦知良は57歳の肉体をどう管理しているのか JFL鈴鹿で増え続ける出場時間 (3ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【フィジカルバトルでも見劣りしない】

 連戦を消化していく57歳の肉体は、どのような反応をするのか。それに対して、どのようなケアが適切なのか。

試合に出続けることによる肉体の変化について、「55歳の時はこうだった、56歳の時はこうだった」というデータが、カズの手もとには揃っていない。前人未踏の領域で戦ってきた彼でも、コンディション維持は簡単ではない。とても、とても、難しいと言っていい。

「それはホントに大変ですね」と、カズは笑いながらうなずく。

「毎日トレーニングが午前中にあって、午後もジムで調整してとか、そういうことをしながらほぼ毎日トレーナーに治療してもらい、身体を休めて、寝る前は必ず交代浴。コンディショニングと言えば、もうその生活だけですね」

「もっとうまくなりたい」というフットボーラーの本能に根ざした欲求をひたむきに追いかけるカズは、自らのプロフェッショナリズムを積極的に口にしない。ここでも「これを言うとあれですけど」と遠慮がちに切り出し、栄養管理について明かしてくれた。

「4人の調理師についてもらって、4人が交代で料理を作ってくれています。それは管理栄養士が作ったメニューを全部そのとおりに作って、取ってはいけないものは取らないように全部調整してくれて。そんな感じで生活しています」

 何を食べるのかだけでなく、「いつ」食べるのかも徹底している。睡眠にもついても同様だ。「1試合でも多く、1分でも長く試合に出たい」という思いを実現するためなら、カズはどんな労力も、犠牲も、決して惜しまない。

 ピッチ外での確かな裏づけがあるからなのだろう、お馴染みの背番号11を着けたピッチ上でのパフォーマンスは軽快だ。高知戦では守備でハードワークをしながら、ハイスピードで前線へスプリントしていった。フィジカルバトルで見劣りすることもない。数年ぶりの連続出場を続けながら、それにふさわしいコンディションを維持しているのだ。

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