ガンバ大阪・宇佐美貴史「そりゃそうなるよね」昨季最終戦で浴びた強烈なブーイング 今季求めるのは「流れを変えられるアドリブ力」 (2ページ目)
「今年の始動日翌日にダニ(ダニエル・ポヤトス監督)からキャプテンについての話を振られた時も、仮に今年、キャプテンでなくなれば、より自分にフォーカスしてシーズンを過ごせるというポジティブな面があるということ。逆に引き続きキャプテンをするとなれば、昨年の経験をもとに、確実にいいキャプテンになれる自信はあると伝えました。
昨年、キャプテンとしてできた部分、できなかった部分を洗い出していたなかで、単純にこういう働きかけをすべきだった、もっとこうすればよかったと思った部分を実行に移せば、それは今年のチームのプラスに働くと思うので。まぁ、キャプテンであろうとなかろうと自分のやるべきこと、責任は変わらないので。あとの決断はダニに任せます」
そして今年も、宇佐美はキャプテンを預かることになった。ポヤトス監督によれば、今年からトップチームコーチに就任したレジェンド・遠藤にも相談して決めたとのこと。
「(宇佐美)貴史はJリーグの顔とも言える選手のひとり。その彼がチームの顔としてベストなバージョンを取り戻すことは、ガンバの進化につながると考えています」(ポヤトス監督)
それを受けて、宇佐美も昨シーズンの自分が"できなかったこと"を実行に移すことを意識しながらシーズンを進んできたという。
「自分が背負わなければいけない部分はもちろんあると思いますが、すべてを背負おうとはしていません。やれていない事実に自己嫌悪に陥ることなく、周りに任せられるようになったことで、自分ができることが増えている気もしますしね。
もちろん、公式戦が始まればまたチームの雰囲気は変わってくるとは思います。でもJリーグのタイトル経験もあるシン(中谷進之介)や(ファン・)アラーノといった信頼できるふたりが副キャプテンでいてくれるので。去年以上に自分が決断することと、周りに託す部分を使い分けながら、自分らしい姿でキャプテンをしていこうと思っています」
チームとしても、引き続きポヤトス監督が指揮を取ることの利を生かしながら、開幕に向かえているようだ。
「新加入選手を含め、プレーヤーとしてのキャラクター、人間的なキャラクターが、ダニのサッカーでうまく融合しそうな気はしているし、この先も、その融合を意識しながら、自分のよさをより際立たせていくことができれば、単純に去年以上の姿が見せられるんじゃないか、という期待はあります。
また、変な言い方ですけど、昨年の戦いを通して、自分たちは強くない、このままじゃ勝てない、という現実を突きつけられたことで、誰もが今年は必ずプラスアルファの部分を積み上げないとダメだと危機感を持っているのも、今後の強みになっていきそうな気もしています。
プレシーズンの時間も、常に『この部分は公式戦ではきっと通用しない。もっと詰めよう』的な会話をしながら、各々がプラスアルファを求めて取り組めていますしね。それが、いい雰囲気にもつながっているのを感じます」
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