J2ヴァンフォーレ甲府のACL出場は黒字か赤字か アウェー旅費&国立ホーム開催費用などを聞いてみた (4ページ目)
【目指せ!チケット収入6000枚以上】
「現在のチケット収入の伸びを考えても、さすがにプラスに持っていくのは難しいと試算しています。そもそも当初の予算では、国立開催によって1試合につき1700万円ほどのマイナスを試算していますし、アウェー戦にかかる経費は補填を考慮してもマイナス2700万円を想定していますので、なかなかACL単体で黒字に持っていくのは厳しいですね」
え? それでも赤字なのか。ならば、あとどれだけチケット収入を増やせばプラスが見えてくるのか。
「そうですね、国立の1階席がフルで埋まると2万2000~3000人なのですが、今回でいうと、2戦目、3戦目も1試合につき6000枚以上のチケット収入が見込めるようだと、もしかしたらACL単体での黒字が視野に入ってくる可能性があります」
平日水曜日の夜に、山梨県から6000人以上の集客はあまりにも非現実的だ。こうなると、首都圏の山梨県出身者、Jリーグ各クラブのサポーター有志、あるいは仕事帰りのサッカーファンの力を借りなければ、ヴァンフォーレのACL出場の赤字は確定だ。
これは大変だ。よし、こうなったら自分もチケットを買うしかない。それで、何人集客できるのかを楽しみにしよう。そして、勝って750万円が転がってくることを祈ろう。
著者プロフィール
中山 淳 (なかやま・あつし)
1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)
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