Jリーグで「次の欧州行きの可能性」を秘める実力者11人 識者5人が注目 (2ページ目)

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【堀米勇輝はキック&コントロールで異彩を放つ】

小宮良之(スポーツライター)

<注目選手> 
堀米勇輝(サガン鳥栖/MF) 
俵積田晃太(FC東京/MF) 
山根陸(横浜F・マリノス/MF)

「Jリーグで今、見逃せない実力者たち」

 そのお題で選手の名前を挙げるなら、筆頭にサガン鳥栖の堀米勇輝を推したい。

 堀米は左利き特有のリズムで、キック&コントロールで異彩を放つ。もともと才能に恵まれていたが、川井健太監督との邂逅で一気に開花。スペインで言うパウサ(休止)がある選手で、緩急の変化で相手を外せる。

 その妙味はスペクタクルで、やや誇張した表現をすれば、「Jリーグのダビド・シルバ」と言える。今のJリーグでチケットを購入してスタジアムで見るに値する選手のひとりだ。

 FC東京の俵積田晃太も、必見の若手アタッカーである。

 俵積田は左サイドからドリブルで切り込み、ダメージを与えられる。鳥栖戦(9月23日)ではJ1初得点を記録。彼の場合、ポジションや役割がはっきりとしているため、海外でも起用されやすい。

 タイプは違うが、三笘薫や中村敬斗(スタッド・ランス)の活躍は一つの指標になるだろう。日本は機動力に特徴のあるサイドアタッカーを過去現在と多く輩出し、彼は次世代だ。

 また、横浜F・マリノスの山根陸も一皮むければ世界が見える。

 山根は味方の個性を生かす能力は傑出し、そのインテリジェンスはパリ五輪世代で屈指である。現段階ではインテンシティが足りないし、サイズを考えるとゴールに絡むプレーも求められる。

 しかし試合を読むプレーは抜群で、年齢に似合わない老獪さも見せる。サイドバックもできるユーティリティ性は、彼の賢さの証だろう。

 Jリーグを面白くする3人だ。

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