横浜F・マリノスの選手が語るJリーグでは経験できないマンチェスター・シティのスゴさとは (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 喜田は「それを体感するために、自分たちのよさを出しにいったというのもあるので」と言いながら、「やっぱり、(選手個々の動きが)つながっていますよね」と、肌で感じたシティの強さを苦笑まじりに述懐する。

「2人目までじゃなくて、3人目、4人目まで同じ絵を描けているのをすごく感じた。そんなに難しいことをしてるわけじゃないけど、縦に(パスを)入れたら絶対にサポートがひとりいるとか、そういう基本的なことを全員がちゃんとやることによって、逃げ道もあるし、次へのルートも簡単に作れる。

 言葉で言うのは簡単だけど、その距離感を作ることだったり、共通理解を経て試合を進めていくのは、そんなに簡単なことじゃない。そのクオリティは高いな、と。それだけで(自分たちのプレスが)外されちゃうことがあるので、そこの共通理解はやっぱり高いなと思った」

 喜田の言葉を借りれば、「ビルドアップの配置、構造、クオリティで一枚上手」だったマンチェスター・シティ。とりわけ目を引いたのが、昨季CLを勝ち上がるなかでも話題になった、DFジョン・ストーンズの巧みなポジション取りである。

卓越したビルドアップを見せるマンチェスター・シティにあって、とりわけ際立っていたジョン・ストーンズ卓越したビルドアップを見せるマンチェスター・シティにあって、とりわけ際立っていたジョン・ストーンズこの記事に関連する写真を見る 守備時には4バックの右センターバックに入るストーンズは、しかし、攻撃時にはポジョションを1列上げ、自身の役割をボランチへと移す。

 マンチェスター・シティならではの可変システムを効果的に機能させるために不可欠な背番号5は、画面を通して映像で見る以上にダイナミック、かつ正確なプレーを披露。2点ビハインドの状況で反撃の狼煙を上げるゴールを決めたのも、ストーンズだった。

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