A代表定着を目指す藤田譲瑠チマが語る。「森保一監督の印象」と「憧れのプレミアリーグ」 (3ページ目)

  • 会津泰成●文 text by Aizu Yasunari
  • 横浜F・マリノス●写真提供

【憧れの『プレミアリーグ』という目標に向かって】

 オフの過ごし方や気分転換について聞くと、少し考え込んだあと、「結局、サッカーのことばかり考えてしまって楽しんだりはしていない」と答えた。「中学、高校でサッカー以外の友達と遊んだ経験がなくて、それは後悔している部分ではあるんですけど......」と言いながら笑った藤田。今は『25、6歳までにプレミアリーグでプレーする』という目標に向かい、オンオフに関係なく、生活のすべてをサッカーのために費やす日々を過ごしているようだ。

「小学校6年生の時に将来の夢は『アーセナルに行きたい』と書きました。その時、アーセナルはジルーとかエジルとかがいて、ワンタッチでポンポンポンとつなぐサッカーをしていて、『かっけー!』と思って。きっとプレーしている選手も楽しいんだろうな、自分もこういうサッカーがしてみたい、と思いました。それがプレミアリーグに興味を持った最初のきっかけでした。『レベルの高い場所でサッカーがしたい』という気持ちが一番強いです」

――プレミアリーグでのプレーを見据えた時にこれから自分にとって必要なことは何だと思いますか?

「90分間、速いスピードで走りきれる体力や、当たり負けしない体作り。それは、さきほど話した森保監督からのアドバイス、球際でボールを奪いきる強さにもつながると思います。技術的な面でも、視野をさらにひろげる必要があります。やらなければいけないことはまだまだたくさんあります。

 F・マリノスでも圧倒的な存在になって、もっとチームに貢献できる選手にならなければいけない。自分が目指している場所は、簡単な世界ではないと思っているので、まだまだやるべきことはたくさんあります。今は自分のやるべきことに集中して、できることすべてに全力を注ぎたいと思っています」

後編:「藤田譲瑠チマがプロサッカー選手としてヴェルディ時代に影響を受けた3人」>>

Profile
藤田譲瑠チマ(ふじた・じょえるチマ)
2002年2月16日生まれ、東京都町田市出身。ポジションMF。身長175cm、体重76kg。ナイジェリア人の父と日本人の母との間に生まれ、東京ヴェルディ下部組織を経て、2019年9月にトップチームデビューを果たす。2021年に徳島ヴォルティスに完全移籍、2022年から所属する横浜F・マリノスでは2シーズン目を迎える。昨年、E-1選手権で初めてA代表に召集された。

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