A代表定着を目指す藤田譲瑠チマが語る。「森保一監督の印象」と「憧れのプレミアリーグ」
愛しているJ! Jリーグ2023開幕特集
藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)
インタビュー前編
2022カタール・ワールドカップ、日本代表はグループステージでドイツ代表とスペイン代表を下し、決勝トーナメントでもクロアチア代表とPK戦までもつれ込む激闘を演じてベスト16入りを果たした。
『ドーハの歓喜』から2カ月あまり。しかし、すでに2026大会(アメリカ・カナダ・メキシコの共同開催)の日本代表入りを目指す争いは始まっている。そんななか、ボランチとして新たな日本代表の顔になるかもしれないと注目されているのが、20歳の藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)だ。
2024パリ五輪を目指すU-21日本代表ではキャプテンマークを巻くなど、チームの中枢を担っている藤田は、昨年7月に開催された東アジアE-1選手権でA代表に初招集された。また、昨シーズンは移籍1年目ながらJリーグ王者の横浜F・マリノスで29試合に出場するなど着実に力を養ってきた。
シーズン開幕を目前に控えてさらなる飛躍を誓う藤田に、日本代表への思いやサッカー選手として思い描くビジョン、プロサッカー選手になってからの振り返りなどを聞いた。目標に向かって一歩一歩着実に進んでいる藤田譲瑠チマ
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――カタールW杯の日本代表戦を見ての感想を聞かせてください。
「試合は深夜の時間帯が多かったので、寝る準備をしてテレビ観戦をしました。日本代表の試合結果よりも、選手個々の動きに興味があるので、特に自分と同じポジションの遠藤航選手(VfBシュトゥットガルト)に注目して見ていました。印象に残っているのは、対人でも負けない強さが目立っていたことです。
ワールドカップに限らず、試合観戦する際に自分が意識するのは、ボランチの選手がどういう動きをしているか、です。90分間試合を見るとなれば、ずっとボランチの選手を目で追っていますね」
――昨シーズンは、東アジアE-1選手権でA代表に初招集されました。2022のワールドカップで「自分もあの舞台に立ちたかった」という思いはありましたか?
「A代表に選ばれはしましたが、『U-21代表としてだろうな』という思いもあり、正直なところ、そこまでうれしい気持ちはありませんでした。F・マリノスでも、全試合にスタメン出場していたわけではないですし、当時はJリーグの試合でも、自分のプレーに納得できていませんでした。それでも『チャンスをいただけた以上は全力で頑張ろう』という感じでした」
――F・マリノスでの実践のなかで、自分の現在地が見えていたのですね。
「F・マリノスはJリーグ王者で、選手に日本代表経験者も多い。自分のプレーに勘違いしたり、過信できるような環境ではありません。(岩田)智輝君、喜田(拓也)君、渡辺皓太君、といったすごい選手が揃っているなかで、自分はまだまだチームに貢献できていないし、抜けた存在にはなれてはいません。そんな自分が選ばれるのは違うかなと思っていました」
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