3強に迫るV・ファーレン長崎。本領を発揮し出した昇格有力候補は何が変わったのか
アルビレックス新潟、横浜FC、ベガルタ仙台がトップ3を形成して進む今季J2は、先頭集団が固まったまま、すでにシーズンの折り返し地点を過ぎた。
トップ3のなかでの順位の入れ替わりこそあるものの、4位以下には水をあける。そんな状況にあって、J1へ自動昇格できる2枠の行方は、すでに"3強"の争いに絞られたかにも思われた。
しかしここに来て、3強の背中に迫る足音が徐々に大きなものとなってきている。
足音の主は、V・ファーレン長崎である。
今季開幕前を振り返ると、長崎の前評判は高かった。J1昇格の有力候補。そう目されていたと言って差し支えあるまい。
昨季J2ではシーズン終盤まで昇格を争った末の4位だったのだから、その評価は当然と言えば当然だった。
ところが、今季が開幕するや、昇格候補であるはずの長崎はスタートダッシュに失敗。開幕からの6試合を1勝4敗1分けと大きく負け越し、一時は20位にまで沈んでいた。
その後も、徐々に勝ち星を増やしはしたが、勝ったり負けたりの繰り返しで劇的な改善は見られず、順位表の真ん中あたりをさまようばかり。このまま昇格争いに加わることなく、シーズンを終えてしまいかねない状況が続いていた。
潮目が変わったのは、第20節の栃木SC戦である。
長崎はこの試合、打ち合いを制して3-2で勝利すると、そこから今季初の3連勝。以後、第27節終了現在まで無敗が続いており、第19節の引き分けも含めると、9戦無敗(5勝4分け)が進行中だ。
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