松井大輔が挙げる、サッカー人生で影響を受けた3人。「プロ選手としてすべてを教えてもらった」
私のサッカー人生で影響を受けた3人
指導者、チームメイト、ライバル......。サッカーのトップクラスを経験した人たちに、ここまででもっとも影響を受けた人たちを挙げてもらう企画。今回は40歳を過ぎて現役で奮闘するドリブラー・松井大輔選手に登場いただき、自らのサッカー人生に影響を受けた3人を教えてもらった。
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プロサッカー選手はどうあるべきかを学んだ
1人目/三浦知良(鈴鹿ポイントゲッターズ)
僕のプロキャリアのなかで最も影響を受けた人は、カズ(三浦知良)さん以外には考えられませんね。もう20年以上の付き合いになりますが、これまで移籍などキャリアの節目の時には必ずカズさんに相談してきました。
松井大輔(左)がプロサッカー選手のすべてを学んだというカズ(右)この記事に関連する写真を見る カズさんと初めて出会ったのは、僕が京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)に入団したプロ1年目のことで、プロの世界の右も左もわからなかった僕にとって、当時京都でプレーしていたカズさんは最高のお手本でした。だから、入団してすぐに僕から積極的に近づいて、プロサッカー選手とはどういうもので、どうあるべきかなど、ピッチ内外のことでいろいろと学ばせてもらいました。
もちろん、カズさんが日本サッカー界をけん引してきたことは子どもの頃からよく知っていたので、プロ1年目という大事な時期にカズさんを身近に感じられるのが、ものすごく幸せなことだと思っていたのを、いまでもよく覚えています。
たとえば、日本サッカーがプロ化した時代や日本代表でカズさんが経験してきたことなどは、僕の知らない話ばかりでした。それと、プロサッカー選手はみんなの憧れの存在でなくてはならないとよく話してくれて、だからカズさんはポルシェに乗って、イタリア製のスーツを着て、イタリア料理を食べて、それこそ漫画の世界のようなことを自ら実践しているんだと、納得させられました。
30代になってからは、カズさんが毎年恒例にしているグアムでの自主トレにも参加させてもらうようになり、開幕前のキャンプに向けてどのようなトレーニングをして、どのようにコンディショニングをすればいいのか、あるいはシーズン中の身体のケアといったノウハウも、すべて教えてもらいました。
そもそも、50歳を過ぎてもプレーできる身体を維持する方法を知っているのは、この世の中でカズさんしかいませんからね。だから、僕が41歳になってもまだ現役を続けられているのは、間違いなくカズさんのおかげだと感謝しています。
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