中村憲剛と佐藤寿人が気になる今季J1チーム。「彼が抜けたのは大きい」「もっと上に行きそう」 (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

佐藤 藤田(直之/C大阪→)や小野(裕二/G大阪→)が戻ってきて、いい若手もいるので、彼らの成長というところがカギになりそうですね。

---- ひと通り、J1全クラブについて言及していただきましたが、全体的に見てどのような印象を受けますか。

佐藤 不安視するクラブはそんなに多くない気がしますね。もちろん、まだ始まっていないこの時期だからというところもありますけど、全体的にポジティブ要素が多いと感じます。

中村 どのチームも、チャレンジしようとする気概は感じますよ。

---- 順位予想、してみます?

中村 ......断ります(笑)。いつも思うんですが、予想は本当に難しいし、リスクしかない(苦笑)。

佐藤 誰が2012年の広島が優勝すると予想しましたか。ミシャ体制が終わって、監督経験のない森保(一)さんが監督になって、ほとんどのメディアは残留争い予想でしたよ(笑)。

中村 新たな船出という意味では、2017年のフロンターレもそうだった。風間(八宏/→名古屋)さんが辞めて、(大久保)嘉人(→FC東京)もいなくなって。そのなかで鬼木さんが監督になってどうなるのか、という見られ方をしていたから。

佐藤 たしかに、そういう見方をされていましたよね。

中村 でも、初タイトルを獲得した年になり、そこから今のフロンターレがある。つまり、誰も先のことはわからないんですよ。

佐藤 どのチームにも優勝する可能性があるし、下に行く危険性もありますからね。どこが勝っても、負けても、おかしくない。

中村 そうなんだけど、前ほどでもない気もする。

佐藤 ある程度、序列ができてきたと?

中村 そこはスタイルが確立されてきたチームが増えてきたことも影響しているかもしれない。スタイルが確立されてきたことで、選手補強も的確になり、総合値の最大化の精度が年々高くなってきたことで試合結果に差が生まれやすくなってきているのかなと、個人的には思っています。その流れは確実にきていますね。

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