川崎Fのレアンドロ・ダミアンが「信じられない出来事」と語るゴール。10代の頃はユースチームにも入れない存在だった

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

Why JAPAN? 私が日本でプレーする理由

川崎フロンターレ レアンドロ・ダミアン インタビュー 前編

Jリーグは現在、じつに多くの国から、さまざまな外国籍選手がやってきてプレーするようになった。彼らはなぜ日本でのプレーを選んだのか。日本でのサッカーや、生活をどう感じているのか? 今回は、今季川崎フロンターレの優勝に大貢献。来季の契約も更新したFWレアンドロ・ダミアンに話を聞いた。

◆ ◆ ◆

今季大活躍のレアンドロ・ダミアンをインタビュー今季大活躍のレアンドロ・ダミアンをインタビューこの記事に関連する写真を見る 今季のJリーグMVP候補の筆頭は、謙虚なブラジレイロだ。

 川崎フロンターレのレアンドロ・ダミアンは、現在22ゴールと横浜F・マリノスの前田大然と並んで得点ランキングで首位に立ち、アシストランキングでも8アシストで3位。加えて、月間MVPに1度(4月)、月間ベストゴールを2度(2、3月と5月)受賞している。その存在感は圧倒的だ。

 ただ本人はそうした個人賞よりも、「チームが優勝することを最大の目標にしてきた」と言う。すでにそれを達成した今、3年目のJリーグで初のトップスコアラーも視野に入っているはずだ。

「チャンスを逃さずにゴールを重ねられれば、それも可能かもしれませんね」と32歳のストライカーは言う。

「相手をしっかり分析して、常に集中力を研ぎ澄ませ、試合の流れを数手先まで読みながらプレーすることが大事です。いつ、どのような形でボールが来るかわからないので、完全に準備しておかなければいけません。そしてうまくトラップしたり、瞬間的にマークを外したり、鋭いボールに反応したりできれば、さまざまな形でシュートが打てるんです」

 彼が今季のJリーグで決めてきた多彩なゴールパターンを見れば、実に納得できる言葉だ。3月の第5節ヴィッセル神戸戦では、センターサークル付近で味方の強いパスを浮かせ、振り向きざまのボレーで遠い無人のゴールを陥れた。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る