6チームがしのぎを削るJ1残留争い。最後に生き残るのはこの2チームだ! (2ページ目)

  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

◆残留チーム=清水エスパルス、大分トリニータ

 下位4チームがJ2に降格する異例の今シーズンは、残留争いの行方が混とんとした状態で残り5節という状況にある。

 最下位の横浜FCは、第33節で残留圏の16位湘南ベルマーレとの直接対決で逆転負けを喫したため、かなり厳しい状況だ。同日、サンフレッチェ広島に勝利した19位ベガルタ仙台にしても、湘南との勝ち点差は5。その湘南との直接対決を残すが、残りの対戦相手がヴィッセル神戸、名古屋グランパス、アビスパ福岡、鹿島アントラーズという点を考えると、さすがに難しいと言わざるを得ない。

 一方、現在残留争いに巻き込まれている残り4チームのなかで最も上位に位置する15位清水エスパルスは、降格圏17位の徳島ヴォルティスと勝ち点2差をつけており、残り5試合で最低勝ち点4を手にできれば、残留の可能性は高まる。残りの対戦相手は、FC東京、コンサドーレ札幌、広島、浦和レッズ、セレッソ大阪の5チーム。得点力に問題を抱えるにしても、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が植えつけた堅守は相変わらず。目標を失った相手との対戦が多いだけに、残留最有力と見ていい。

 16位湘南、17位徳島、18位大分トリニータの3チームは、勝ち点3ポイントの中でひしめき合うため、どのチームにもチャンスはある。そのなかでも、ここにきて守備的サッカーに舵を切ったことにより、直近5試合で勝ち点8を積み上げた大分は残留へのダークホースと言えるだろう。

 残り5試合の対戦相手は、福岡、ガンバ大阪、鹿島、横浜FC、柏レイソルの5チーム。福岡戦、G大阪戦のどちらかで1勝でもできれば、一気に視界が広がるはずだ。

 そういう意味でも、最後の2試合(横浜FC戦、柏戦)が逆転残留に向けた最大の山場になる。今シーズン限りの退団が噂される片野坂知宏監督が有終の美を飾れるか、要注目だ。

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