日本代表に必要なスピード系ウイング。前田大然は神出鬼没で「滑らかさ」がある (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburou

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 もっとも、ひと言でスピード系といっても、個性がある。伊東が直進性に優れているのに対し、古橋は強引で力感がある。対する前田は、滑らかさが売りだ。低重心のフォームから即、トップスピードに乗ることができる。そのためディフェンダーは進行方向を読みにくい。右なのか、左なのか、真っ直ぐなのか、直前までわからない。神出鬼没なのだ。

 右利きなのに右利きらしくないというか、左右両足を同じように扱えることも特徴だ。左足シュートに持ち込むまでの一連の動きが、スムーズなのだ。

 今季は、古橋がセルティック(スコットランド)に移籍。五輪チームで出場機会を争った三笘薫もロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)へ移籍した。前田は日本代表級のアタッカーの中で、数少ない国内組となっている。東京五輪で前田に65分しか出場機会を与えなかった森保監督との関係も気になるところである。

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