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日本代表エース、大迫の次は? 中村憲剛と佐藤寿人は五輪組のブレイクに期待 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Gettty Images

---- エースの系譜で言うと、日本代表は大迫勇也選手(ブレーメン)のあとが、なかなか続いてこないですよね。

佐藤 大迫がいいのは確かですけど、若い世代が出てきてないですよね。大迫のところに鈴木優磨が入っていけるかというと、まだまだなのかなと。

中村 ここからじゃないですか。五輪で誰かがブレイクスルーを果たして、そのまま代表に入ることもあり得る。それが林大地(サガン鳥栖)なのか、前田大然(横浜F・マリノス)なのか、上田綺世(鹿島アントラーズ)なのかはわからないけど。

佐藤 その世代は面白いと思いますよ。

中村 ギラついているしね。

佐藤 Jリーグでは結果を出してきているんで、世界を相手にどこまでやれるか。そこは楽しみではありますね。

◆中村憲剛も佐藤寿人も同意見。「海外で活躍する選手に共通すること」>>

---- 今後、世界に通用するようなストライカーが生み出されていくには、何が必要になってくるでしょうか。

佐藤 やっぱり、しっかりと育てていかないといけないでしょう。育成から時間をかけてやっていくしかありません。

中村 FWは専門職だからね。ようやく、寿人とか、オグリ(大黒将志)とか、(前田)遼一とか、点を取るノウハウを持った人たちが指導者として、子どもたちを教える立場になってきた。だから、ここからだと思います。

佐藤 意外とストライカーの人って、指導の現場に入ってきてないんですよ。だから、入ってほしいという話は多いですね。

中村 絶対に入ったほうがいいよ。僕が子どもたちに話すのと寿人が言うのとでは、説得力が全然違うから。点を取ってきた人たちがやらないといけないこと。

 ただ、時代は変わっていくから、教えるほうもそこにアジャストしていかないといけない。だから、僕らも常にアップデートしていかないといけないんです。

佐藤 そこは本当にそうですよね。過去のものは過去のものなので。もちろん過去も大事ですけど、今を見ながら、どう伝えていけるか。そこを考えながら、ストライカーを育てていきたいです。

(第4回につづく)

【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都小平市出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年にテスト生として参加していた川崎フロンターレに入団。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグ最優秀選手賞を受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重66kg。

佐藤寿人(さとう・ひさと)
1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重65kg。

日本代表エース大迫勇也のすごさはどこにあるのか

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