土居聖真が小笠原、内田、曽ヶ端から学んだ「鹿島イズム」の真髄 (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「チームは結果も含め、いいときも悪いときもある。今のチームには若い選手も多いので、苦しい時には顔を下げてしまう選手もいると思います。

 でも、そうした時に、首根っこを引っ張ってでも顔を上げろと言って、次の試合に勝つための準備をしていきたい。ひざに手をついてしまう選手がいれば、引っ張ってでも前を向かせて、一緒に進んでいきたい。今の自分がそういう立場にあることは、自覚しています」

◆鹿島を率いて9年。トニーニョ・セレーゾが語る日本サッカーの成長>>

 最後の言葉を聞いて、今の彼に話を聞きたいと吸い寄せられた気持ちが確かだったことを実感した。来年には節目の30歳になる。鹿島で育った彼は、先輩たちの背中から自ら感じ取り、鹿島らしい選手になった。

 背番号8が、プレーで、姿勢で、そして背中で、チームを牽引していく。


【profile】
土居聖真(どい・しょうま)
1992年5月21日生まれ、山形県山形市出身。2011年、鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格。柴崎岳や昌子源などが同期。2014年にトップ下のポジションに定着し、2015年から伝統の背番号8を背負う。2017年には日本代表に初選出され、12月の中国戦で代表デビューを果たす。ポジション=MF、FW。身長172cm、体重63kg。

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