J1クラブ別「歴代最高のストライカー」は誰だ?【東日本10チーム編】 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

★柏レイソル「北嶋秀朗」

 1995年からJリーグに参戦した柏レイソルでは、工藤壮人と北嶋秀朗が日本人得点ランキングの上位に名を連ねる。今回はリーグ戦66ゴールの工藤ではなく、クラブへの貢献度やインパクトなどを総合的に見て、北嶋をベストに選びたい。

 1997年に市立船橋高校から加入した北嶋は、プロ3年目にレギュラーに定着。翌2000年にはキャリアハイの18ゴールを量産し、得点ランキング2位に食い込んで日本代表入りするなど、国内屈指のストライカーに成長した。

 印象深いのは2006年。一度は清水エスパルスに移籍した北嶋がJ2に降格した柏を救うべく古巣復帰を果たし、抜群のリーダーシップを発揮してJ1昇格に貢献したことだ。以降、2012年のシーズン途中にロアッソ熊本に移籍するまでクラブのアイコンとして君臨した北嶋は、得点以外の部分も含めレイソルの成長に大きく貢献した。

★FC東京「石川直宏」

 FC東京のストライカーというと、ルーカス、アマラオ、ディエゴ・オリベイラといったブラジル人選手が真っ先に思い浮かぶ。彼らに比べると、どうしても日本人ストライカーの印象は薄くなる。

 歴代得点ランキングの上位に食い込む日本人は、石川直宏と平山相太のふたり。そうなるとストライカータイプの平山が浮上するところだが、ここはクラブの象徴的存在でもある石川をベストに選出したい。

 石川がマークしたゴール数はリーグ戦51得点、天皇杯とリーグ杯を含めると計70得点。この数字は計56得点の平山を大きく上回る数字で、国内屈指のスピードスターの決定力の高さを証明している。とくに2009年にはシーズン15ゴールを量産して得点ランキングの4位タイに食い込むなど、フィニッシャーとしての能力もハイレベル。クラブへの貢献度を含め、ベストオブFC東京と言っていい。

★川崎フロンターレ「小林悠」

 川崎フロンターレからは、今もバリバリの現役プレーヤーである小林悠を選出。もちろんインパクトという点においては、川崎時代に3年連続得点王に輝いた大久保嘉人(現・セレッソ大阪)の存在も浮上するが、小林は実質的にバンディエラであり、かつジュニーニョに次ぐチーム歴代最多得点者でもある。ベストにふさわしいストライカーだ。

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