ガンバ東口順昭、スーパーセーブ連発のナゼ。「自分の中で何かが変わった」 (3ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 ただ、練習ではできているなと実感していても、試合では思うようにいかなかったり、試合中は『いい感じ!』と手応えを感じていても、終わって映像を見返したら『あと20%くらいは詰められたな』と思うこともあったり......。なかなか『これだ!』というものをつかめなかった。

 でも昨年は、ようやく、自分の中でしっくりくるポジショニングを見つけられたというか。近年では一番『つかめた』と実感することが増え、それによってプレーの幅や、状況に応じたプレーの使い分けがうまくいくようになった。もっとも、これは『自分が思い切って前に出ていっても、周りがカバーに来てくれているから大丈夫』というような、連携面での信頼もあってのこと。

 そういう意味では、DFラインのポテンシャルやチームとしての守備の安定に助けてもらった部分も大いにありますが、そうやって少しずつ微調整をしながら、しっくりくるポジショニングを確立できたことで、自分の中で何かが変わった感じはありました」

 それでも「まだ足りない」と思うことは多々あるそうだ。「うまくなりたい」という欲も年々大きくなっているらしく、だからこそ、いろんなことを力に変えて、自身の成長を促している。

「昨年もそうですが、ガンバのGK陣の意識の高さとか、個性を追求する姿を見て、自分に補わなければいけないところ、変化すべきところを感じさせてもらうことはすごく多いです。また、今年は昨年以上のパフォーマンスをサポーターのみなさんにも期待してもらっているはずで......、そういった周りからの"目"もいい刺激になっている。

 この世界はプレッシャーがあって当たり前だし、ある意味、それが成長には欠かせない"栄養"になり、集中力や緊張感にもつながっていく。今年もそうやっていろんなことを刺激にしながら、よりパワーアップしていきたいと思っています」

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