ガンバ東口順昭、スーパーセーブ連発のナゼ。「自分の中で何かが変わった」 (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 その先に見据える、日本代表でのレギュラー定着のためにも、チームとしての結果は不可欠だと考えている。

 2018年ロシアW杯も含め、近年はコンスタントに日本代表に選出されてきた東口だが、国際Aマッチへの出場試合数は10試合にも満たない。そのことを本人が悔しく思っていないはずはない。

「日本代表は当然、描き続けている場所だし、そのためにも、昨年のパフォーマンスは最低ラインだと考えています。もっと細かな無駄を省いて、楽にセービングができるようになりたいし、最初に話した『ベストイレブン』も目指したい。また、国内最高のGKという評価を得るには、チームとしての"タイトル"も不可欠だと思っています。

 この世界は結果がすべてで、やっぱり優勝したチームの選手が評価される。そう考えても、やはり自分のパフォーマンスをチームの結果に直結させていくことが大事だし、だからこそチームを勝たせられる、優勝させられるゴールキーパーになっていきたい」

 その覚悟のもとに臨んだ、2月20日のFUJI XEROX SUPER CUP。守護神として先発のピッチに立った彼は、シーズン最初の公式戦とは思えないほど、序盤から高い集中力を示し、好セーブを連発した。

 残念ながら、アディショナルタイムに決勝ゴールを許し、"タイトル"には一歩、及ばなかったものの、まさに冒頭に記した2つの決意が漲(みなぎ)るハイパフォーマンス。確実に進化の予感を漂わせ、東口順昭のプロ13年目のシーズンが幕を開けた。

東口順昭(ひがしぐち・まさあき)
1986年5月12日生まれ。大阪府出身。2009年に新潟経営大を卒業し、アルビレックス新潟入り。2年目に飛躍を果たし、2014年にガンバ大阪へ完全移籍。以降、安定した守りを見せて不動の地位を築く。日本代表にもコンスタントに招集され、2018年ロシアW杯メンバー入り。今後のさらなる活躍が見込まれる。

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