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横浜FM、リスク上等の減で迫力も失う。川崎相手に「ビビっていた」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 決して助っ人頼みのチームではないとはいえ、彼らの技術やスピード、パワーは横浜FMのサッカーにおいて欠かせないもので、その穴が浮き彫りとなった試合でもあった。

 新加入のエウベルも故障を抱えており、新たな得点源と期待されるレオ・セアラはまだ来日できていない。しばらくは日本人選手を中心に前線を回していくことになるだろう。

 そのなかで希望となりそうなのが、樺山諒乃介だ。左ウイングとして開幕スタメンを勝ち取ったこの高卒ルーキー(興國高出身)は、ボールを持てば果敢に仕掛ける強気な姿勢を見せた。

 対峙するジェジエウにもひるむことなくバトルを挑み、密集地帯を細かいタッチでくぐりぬけ、チャンスを生み出す場面もあった。前半のみの出場に終わったが、デビュー戦でも物怖じすることなく、自らの武器を示そうとした姿勢に好感が持てた。

「チームとしても、個人としても、悔いが残る試合でした。この悔しさを味わったことで、もっと上に行きたいとあらためて思えたし、また川崎とやる時に違う自分を見せられたなと思います」

 そのまっすぐなコメントも、今後の飛躍を期待させてくれた。

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 ほかにも、後半からトップ下の位置に降りてボールを引き出したオナイウ阿道、快足を飛ばして相手のラインを押し下げた前田大然と、横浜FMの前線には個性豊かなタレントが揃っている。

 気がかりなのは2019年MVPの仲川輝人。ケガにも苦しんだ昨季はわずか2ゴールに終わり、この試合でも持ち前の突破力が鳴りを潜めていた。スピードに乗ったドリブルで右サイドを駆け抜けるこのエースの復活が、横浜FMの前線に迫力を取り戻すためのキーファクターとなる。

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