本田望結は競技者目線で高校サッカーを取材。「順位の裏側を伝えたい」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 本田は3歳でフィギュアスケートを始めたが、役者の仕事に関わるようになったのも、ほぼ同時期だった。女優としては、日本テレビ系連続ドラマ『家政婦のミタ』などで人気を博し、フィギュアスケーターとしても、2016年に全日本ノービス選手権で6位入賞、18年には全日本ジュニア選手権出場。今年シニアデビューし、注目を集めている。

「考えれば考えるほど、『自分でいいの?』という気持ちはありますが、全力で向き合いたいです。自分がスポーツ選手だからこそ聞ける、選手に寄り添えることはあるはず」

 本田は、高校サッカーの選手たちに共感を覚える。誰に何を言われようとも、一瞬に人生を懸けているからだ。彼女は、今までにない応援マネージャーになるかもしれない。

「スケート、女優というふたつの仕事が合体したことはこれまでなかったので、今はちょっと不思議な感覚があります。こうやって話している自分は"女優の本田望結"ですけど、応援マネージャーの時はどう使い分けるべきか考えています。選手への取材は、(自分が試合をしている気持ちになって)怖いくらい真剣にしているかもしれない。

『スポーツ選手として初めての就任ですね?』との質問を多くいただきますが、『そっか、ここでは自分はスポーツ選手か』ってあらためて考えます。フィギュアスケートをしている本田望結、女優をしている本田望結って、これまではふたりいる感覚だったんです。だから、考えれば考えるほど、今回はどちらの立場を求められるのか。まだ(正解が出ずに)もやもやとしています」

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