2020.11.13

J1終盤戦に突入。川崎の記録更新とセレッソ大阪の戦術の奥深さに注目

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Sano Miki

福田正博 フットボール原論

■J1は終盤戦に入り、川崎が優勝目前の状況。福田正博氏はその川崎の最終的な「記録」に注目している。また天皇杯への出場や、来季のACL出場を考えると、2位争いはかなり激しいものとなりそうで、見どころが多い。

 J1は残すところ8節ほど。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場クラブの試合消化数はさらに多いが、コロナ禍のなか、ここまでリーグ戦を開催できていることをうれしく思う。ただ、予断を許さない状況にあるのは変わりない。各チームが最後まで気を抜かずに、しっかりとシーズンを駆け抜けてほしい。

川崎がどんなすごい記録を残すかに注目が集まる 終盤戦の見どころは、川崎フロンターレの記録づくしの行方だろう。勝ち点をどこまで伸ばすのか。シーズンの得点数は何点になるのか。得失点差を何点で終えるのか。

 なかでも注目しているのが、総得点だ。26試合を終えた時点で70得点。この10年間を振り返っても2011年に3位だったガンバ大阪がシーズン総得点で78得点を記録しているが、これを塗り替えるのはまず間違いないだろう。総得点を80点台、90点台まで伸ばせるのか興味深い。

 そして、この得点数こそが、川崎の今季の強さを如実に表している。川崎は2節から10連勝し、13節から12連勝。

 ジョゼップ・グアルディオラ監督は、スペインでもドイツでもプレミアでも連勝記録をつくっているが、そうした連勝記録をつくるチームがJリーグに現れたことはうれしい。なぜなら、連勝記録は「負けないチーム」ではなく、「勝ち切るチーム」にしかつくれないものだからだ。

 例えば、「10戦負けなし」には引き分けも含まれる場合があるし、極論を言えば10戦10分けでもいい。しかし、「10連勝」は10戦10勝だ。勝ち切るチームは、常に自分たちでアクションを起こしていかなければ不可能なのだ。