イニエスタは鳥栖の堅守を崩せるか。補強未完の神戸攻撃陣に不安あり (4ページ目)

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by AFP/AFLO

 鳥栖のシステムは4-3-3。センターFWのレンゾ・ロペスが攻撃の起点となる。191㎝の長身で強さも兼ね備えている彼に当てて、ポストプレーから2列目の原川力、本田風智が飛び出してくる。ボランチにサンペール1枚を置く神戸にとっては、この2列目をどうやって捕まえるかがひとつのポイントとなる。

 また、右ウイングのチアゴ・アウベスにも注意したい。大分戦では、強引ともいえるドリブル突破で何度かサイドを突破していた。ペナルティエリアの外からでも果敢にシュートを打ってくる。マッチアップする酒井高徳がどうやって止めるかに注目したい。

 ここまで無得点とはいえ、鳥栖はどのチームよりも早く5月中旬に練習を再開しており、開幕戦に比べると状態は上向きだ。金明輝監督の全員がハードワークをするサッカーは健在だ。

 神戸は相手がどこであろうと自分たちのサッカーをするだけだろう。主導権は握れるに違いないが、どうやって鳥栖の守備を崩すか。広島戦と課題は同じだ。やはり頼りはイニエスタになる。過密日程のなかで、彼はどこまで自由に動けるか。

 メンバーを比べれば、神戸が勝たなければいけない相手である。ここで勝ち点を落とすようでは、上位進出はありえない。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る