イニエスタは鳥栖の堅守を崩せるか。補強未完の神戸攻撃陣に不安あり (2ページ目)

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by AFP/AFLO

 ゴールがほしい神戸は、後半10分に渡部博文に代えて小川慶治朗、20分にセルジ・サンペールに代えて田中順也を投入する。すると、後半21分にドウグラスのフリーキック、後半31分にもイニエスタのミドルシュートとチャンスを作るが、いずれもGK大迫敬介に阻まれる。

 後半36分にレアンドロ・ペレイラがこの日2点目を決め、広島がトドメを刺した。終了間際の田中順也のボレーシュートも大迫に阻まれ、神戸は完敗だった。

 広島の方が一枚上だった。ブロックをしっかり作って神戸の攻撃を跳ね返した。スペースを与えず、少ないチャンスを確実にものにするしたたかさと、ゲーム運びのうまさは、神戸のサッカーを上回っていた。開幕戦では鹿島アントラーズに快勝しており、これで連勝。いいスタートを切った。

 この試合で気になったのはドウグラス。開幕戦よりは周りとの連係はよくなっている。ただ、彼は本当に神戸のサッカーに合うのかという疑問があるのだ。

 広島時代はツーシャドーの一角だった。清水エスパルス時代はFWだったが、どちらかというとサイドからのクロスに対してゴール前に飛び込んでくるタイプ。DFを背負ってもワンタッチで裏を取りシュートという形もある。周りにスペースがあった方が彼のプレーは生きる。つまり、カウンターのチームに合った選手ではないだろうか。

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