内田篤人、カメラの前で机に突っ伏す。
「前半、やっちゃいました」 (3ページ目)
試合後のリモート合同取材に応じた内田はこのミスに、自ら言及した。「いつもと違う試合運営に気になったことはないか?」という内容の質問に答えている最中のことだ。
内田はまず、"キングカズ"に憧れていたこと、そして、そのカズの時代から脈々と続くJリーグの歴史を後の世代につなげていかなくてはいけないという決意を述べた。「僕らで止めない、Jリーグを」と、自分に言い聞かせるような口調で語る。そして、いきなりこう切り出した。
「その中で、内田が前半、"あーっ"というのをやっちゃいました」
「誰かにいじってほしかったんだ」とでも言わんばかりの雰囲気だ。
「家長さんのボールが伸びたんだよ。で、俺は(レアンドロ・ダミアンが)目に入ったんだ」
自分の背後に位置する長谷川ではなく、内側のゴール前に入ってきたレアンドロ・ダミアンに気を取られていたことを告白すると、内田はそのまま机に突っ伏した。
確かにピッチ上には強い風が吹き、ボールは落ちずに長く伸びていった。だが、それでも落下点とマークの判断を誤るようなプレーは内田らしくない。だからこそ、カメラ前でうなだれたのだろう。
3 / 4