自粛中にゴツくなった宇賀神友弥が思う
「Jリーグとプレミアの差」 (6ページ目)
その後も続いた欧州遠征が終わり、帰国すると、兄と弟がサプライズで誕生日パーティーを開いてくれた。兄弟は落ち込んでいるであろう宇賀神を気遣って、「お前のせいで、みんなからめちゃくちゃ連絡がきたよ」「お前のお兄ちゃん、やっちゃったなって言われたよ」と笑いにしてくれたというが、その席でこう誓ったという。
「ごめん。でも、絶対に見返してみせるから」
沸々と込み上げてくるものがあった。
「それまでにも逆境ってたくさんあったんですけど、自分に与えられた試練は、乗り越えられないものはないって思っているんです。この壁は『キチーなぁ』って内心は思っているけど、これは自分にしか乗り越えられないから与えられているんじゃないかって、その時はずっと考えていましたね」
その年の12月9日に行なわれた天皇杯・決勝。
チームを勝利に導くゴールを決めたのは、ほかでもない宇賀神だった。前半13分、相手のクリアボールに走り込む豪快なボレーシュートだった。
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