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レイソルに再びただならぬ気配。
2度目の奇跡をもたらすキーマンは? (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 まず、そのひとつとして挙げられるのは、充実した戦力だろう。

 外国人選手の当たりはずれが、チームの成績に大きな影響力を持つJリーグにあって、FWオルンガ、MFクリスティアーノ、MFヒシャルジソン、FWマテウス・サヴィオら、柏が擁する助っ人は、昨季の段階で"超J2級"のレベルにあった。J2では1試合に4人まで使える外国人枠を持て余すチームも少なくないなか、柏はJ2にいながら、すでに質量ともにJ1で戦えるだけの外国人選手を備えていたのである。

 しかも、彼らが今季もチームに残留したうえ、このシーズンオフには日本人選手の補強も積極的に展開。J1、J2を問わず、他クラブのレギュラークラスを次々に獲得し、戦力は厚みを増した。昨季からの戦力アップ率で言えば、おそらくJ1でもトップだろう。

 とはいえ、選手獲得による戦力補強が、そのままチームとしての強さに変換されるわけではないことは、Jリーグの歴史のなかでいくつものチームが証明している。その意味で言えば、今季の柏をダークホースたらしめる最大の理由は、むしろ他にある。

 昨季からの継続的な強化である。

「去年から継続してやっていることで、信頼関係が生まれている。その意味では、チームの成熟度が増していると言えるだろう」

 これは、9年前のJ1でのシーズン中に、ネルシーニョ監督が口にした言葉だが、今季のチームにもそのまま通じるものだろう。

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