10年前、ランゲラックの隣には香川真司、ベンチにクロップ監督がいた (2ページ目)

  • 井川洋一●構成・文 text by Igawa Yoichi
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

「ドルトムントではシンジ(香川)、シュツットガルトではハジ(細貝)とタク(浅野)が僕の隣にいた。そんなこともあって、僕らは仲がよかったんだ。彼らはみな、チャーミングなナイスガイたちだよ。だから、日本によい印象を持っていた。こんなによい人たちが生まれた国であれば、きっと僕や妻も好きになるだろうと思っていたよ」

 その後の2018年にランゲラックが名古屋グランパスに加入した際、「真っ先に祝福のメッセージを送ってくれた」のも、この3人の元チームメイトたちだったという。

 また昨季、横浜F・マリノスを15年ぶりのJリーグ優勝に導いたアンジェ・ポステコグルー監督は、ランゲラックの恩人のひとりだ。彼を初めて世代別代表に選出したのが、現在54歳のオーストラリア人戦術家だった。

「U-20オーストラリア代表に初めて呼んでくれたのが、彼だった。その後、A代表でも指導を受けたから、通算で4、5年は共に働いたと思う。よい関係も築けたし、それは今も続いている」

 ポステコグルー監督のことを深く知るランゲラックにとって、日本での恩師の成功は「驚きに値しないもの」だと言う。

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