過去最多だった2019年J1の観客動員数。要因のひとつは明らかにイニエスタ (4ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 神戸の成績に目を向ければ、本領発揮とはならなかった。フアン・マヌエル・リージョ監督のもとで開幕を迎えたが波に乗れず、吉田孝行監督へ交代しても成績は向上せずに前半戦は苦戦。しかし、6月から就任したトルステン・フィンク監督のもとで戦い方が整理され、攻守両面が機能するようになって勝ち点を上積みできた。
 
 最終順位は8位だったが、天皇杯では決勝進出。ダビド・ビジャの現役引退はあるものの、それを補う補強ができる資金力もある。2020年、どんな戦いを見せてくれるのか期待値は高い。

 2020年を考えると、少しばかり心配のタネがある。東京五輪があるため、世間の注目がそちらに集まって、Jリーグが話題になることが減ることは十分考えられる。2019年シーズンの勢いを一時的なものにしないためにも、神戸の外国人選手人気の恩恵を受けるだけではなく、全クラブで観客動員につながる魅力あるチームづくりが継続されていくのか注目したい。

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