昨季J1王者、屈辱的な敗北。
フロンターレの時代は終焉を迎えたのか (3ページ目)
「やっぱりチームがうまくいくには、攻守両面においてリズムがよくないと勝ち切れない。今季で言えば勝ちパターンというか、すっきりしたゲームがなかなかできなかった。自分たちにも原因があるだろうし、相手の対策もあった。いろんな要因があるなかで、なかなかすっきりした試合ができなかったですね」
それは「違和感」という言葉で表現できるのかもしれない。あるいは、「歯車がうまくかみ合わなかった」ということだろうか。
いずれにせよ、結果だけでなく、内容でも納得できる試合が少なかったのは確かだろう。
シーズン終盤は、相手に押し込まれる試合も多かった。内容が悪いなかでも結果を手にできるのは強者の条件のひとつだが、終始ボールを支配し、圧倒的な内容で勝利を手にする川崎らしさが消えていたのも事実だった。
ルヴァンカップを制して面目を保ったものの、アジア制覇とリーグ3連覇という最大のターゲットには手がかすりもしなかった。風間八宏監督から鬼木達監督へとつながり、近年のJリーグを席巻した川崎だったが、その勢いに陰りが見えている。
11月30日、等々力に吹いた寒風は、ひとつの時代の終焉を予感させた。
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