浦和・橋岡大樹はプジョルを目指す。東京五輪出場へ「泥臭く」 (3ページ目)

  • 栗田シメイ●取材・文 text by Kurita Shimei

――とくに、安部選手がバルセロナ、久保選手がレアル・マドリードに移籍したことが大きなニュースになりました。

「2人に共通しているのは、うまいだけではなく、観ている人を惹きつけるような華があること。久保選手は、テクニックがすごいのはもちろん、相手のウィークポイントを突くプレーの質が極めて高い。安部選手は久保選手とはまた違い、推進力があってより直線的なスタイルという印象があります。プレーがかっこよくて、顔もイケメンですし、タレント性が高いですよね(笑)」

――橋岡選手が五輪代表のチームに入った際には、どのような役割が求められると考えていますか?

「繰り返しになるんですが、本当にうまい選手が多いので、技術のレベルでは僕なんか全然です。ただ、誰よりも声を出してチームを鼓舞したり、『絶対にゴールさせない』という気迫を全面に出すことはできる。これまで各世代の代表でも海外の選手と戦ってきましたが、身体能力やスピード、対人の強さなどは負けていると思ったことは一度もありません。そういった選手は、強豪チームを相手に守る時間帯が出てくるだろう五輪本番でも必要なはずですし、そういうところが期待されていると思っています」

――東京五輪、さらにその先を見据えた理想の選手像はありますか?

「サッカーはうまいだけで勝てるスポーツじゃない。チームには泥臭く体を張り、チームメイトの分も走って貢献する選手が必要です。少なくとも僕は、そういった選手のプレーを見て感動してきた。小さい頃から憧れていたカルレス・プジョル選手(元バルセロナ)のように、誰よりも気迫をピッチ上で表現できる選手を目標にやってきました。それは今も変わっていませんし、プジョル選手のように『橋岡のプレーは心を打つ』と言ってもらえる選手になりたいです」

■プロフィール
橋岡大樹(はしおか・だいき) 
1999年5月17日埼玉県生まれ。182cm、73kg。浦和レッズのジュニアユース、ユースを経て2017年にトップチームデビュー。昨シーズンはJ1でリーグ戦25試合に出場し1得点。身体能力が高く、闘志を前面に出すDFで、各世代の日本代表でも活躍する。

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