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浦和・橋岡大樹はプジョルを目指す。
東京五輪出場へ「泥臭く」 (2ページ目)

  • 栗田シメイ●取材・文 text by Kurita Shimei

――浦和レッズの"生え抜き"として10代から出場していることで、周囲からのプレッシャーも大きいのではないでしょうか。

「浦和というクラブの注目度の高さは感じていますし、『お前はもっとできる』という声もいただくので、まだまだ周りを納得させるパフォーマンスができているとは思っていません。昨シーズンは、調子の波が激しくてパフォーマンスが安定しなくても監督に使ってもらい、やるべきことを明確にすることができました。同世代の選手が続々と海外クラブに移籍している焦りもありますが、『地に足をつけてひとつずつ段階をクリアしていくしかない』と今は考えています」

――今シーズンはケガとも戦う難しいシーズンになっているかと思いますが。

「僕がもっとも評価されている点は、1対1の強さやスピードを生かした守備だと思います。でも、今シーズンの前半は攻撃で貢献することを考え過ぎて、自分のよさを消してしまう場面が多くありました。迷いながらプレーすることもあったんですが、ケガをしたことで自分自身を見つめ直し、ストロングポイントを再認識する時間が生まれた。だからこのケガは、神様が僕に与えてくれた成長のための試練なんじゃないかと。おかげで6月の復帰後は少しずつコンデイションも上がってきていますし、以前のような迷いもありません」

――欠場したU-20W杯や南米選手権で、同世代の選手が活躍する姿をどのように見ていましたか?

「チームが勝つことはうれしかったんですが、活躍している選手を見るのは複雑な感情もありました。『彼らには絶対に負けられない』という思いもありますしね。今回の悔しい経験は、必ず他の場面で生かしてやろうと思っています。浦和の先輩たちにも、ケガで国際大会を欠場した悔しさをバネにした方がたくさんいる。その背中から、自分の価値は自らの力で証明していくしかいないということを学びました」

――東京五輪のメンバー入りを期待するファンも多いと思いますが、その点については?

「僕が選手でいるうちに、日本で開催される五輪に出場できるチャンスは最初で最後。東京五輪に出ることは昔からずっと意識してきました。そこで活躍できれば、A代表や2022年のカタールW杯への出場が見えてくると思います。(東京五輪への出場が有力視されているメンバーには)アンダー世代の代表で一緒にやってきた選手も多いですし、出場するだけではなく上位を目指せるチームになると思います」

――いわゆる「東京五輪世代」は、近年でも稀に見るタレント集団とも言われていますね。

「ホントにすごいですよね。中山雄太選手(ズウォレ)、板倉滉選手、堂安律選手(共にフローニンゲン)、冨安健洋選手(ボローニャ)、安部裕葵選手(バルセロナB)、菅原由勢選手(AZアルクマール)、久保建英選手(レアル・マドリード・カスティージャ)......。挙げていったらキリがないんですけど、海外組も多いですし、本当に技術が高くてスター性も抜群ですから」

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