アジアでも無双。Fリーグ王者・名古屋オーシャンズが覇権争いをリード
通算10回目の大会となったAFCフットサルクラブ選手権が、8月7日から17日まで、タイの首都バンコクにあるバンコクアリーナで開催された。Fリーグ王者として出場した名古屋オーシャンズが、史上最多となる4度目の優勝を果たした大会は、アジアのフットサルにおける日本のさらなる飛躍を期待させるものとなった。
開催10大会中、史上最多4度目のアジア制覇を果たした名古屋オーシャンズ 大会前、名古屋は不安に包まれていた。直前の8月4日に行なわれたFリーグ第12節では、アウェーで下位に沈んでいるエスポラーダ北海道に2-3で敗戦を喫した。また、このAFCフットサルクラブ選手権は、外国籍選手枠が1、アジア籍選手枠が1という特殊なレギュレーションで行なわれており、Fリーグでは3人の外国籍選手を中心に据えて戦っている名古屋にとって、普段とは違う戦い方が求められる。しかも、準備期間はほとんどなく、ぶっつけ本番だった。
さらに名古屋が入ったグループDには、前回大会王者のメス・サンガン・ヴァルザガン(イラン)をはじめ、力のあるカズマSC(クウェート)、アルダフラFC(UAE)が入り、「死のグループ」と呼ばれていた。
実際に初戦のアルダフラFC戦でも名古屋は、元日本代表のFP(フィールド・プレーヤー)畠山ブルノ・タカシに先制点を決められるなど、難しい戦いを強いられた。それでも、フエンテス監督が就任してから浸透させたセットプレーから、日本代表FP星翔太が同点ゴールを挙げると、その後は試合を支配し、4-2で勝ち切った。第2節のカズマSC戦では、守備を固めて守ってくる相手に対し、FPペピータが2ゴールを挙げる活躍もあり、3-1で勝利した。
この時点で名古屋とメス・サンガンが2連勝となり、決勝トーナメント進出の2チームが早々に決まった。そして、グループ首位をかけた第3節の名古屋とメス・サンガンの試合は激闘となる。名古屋は持ち味である前からのプレッシングが機能して主導権を握り、一時は2点をリードしたが、キャプテンの星龍太が一発退場となり同点に追いつかれてしまう。しかし、最後はペピータがゴールを決めて3-2で勝利。名古屋が3連勝でグループDを首位で通過した。
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