「ミシャの教え」効果は絶大。
札幌FW・鈴木武蔵の脅威が増している (4ページ目)
鈴木にとって、ゴールを決めるためには、練習どおりにシュートを打つことと一緒に、得意なシュートパターンを磨くことも重要だという。ガンバ大阪からフランスのボルドーに移籍したファン・ウィジョは、右にボールをさらして巻いてシュートを打つのが得意だった。ストライカーは、そういう自分の"型"を持っている。
鈴木は今、左足が好調だ。リーグ戦7ゴール中、4点を左足で決めており、より自信を深めている。
――利き足は右ですが、今季は左足でのゴールが多いですね。
「左足は蹴れる球種が少ないんで、自然に蹴れるんですよ(笑)。(第2節の)浦和戦の2点目は、チャナ(チャナティップ)からのスルーパスを決めたんですけど、右斜め後ろから来たボールなんです。このボールを右足で(シュートを)打とうとすると、GKと1対1になって、左右どちらのコースに打ってもGKに当たってしまうんです。でも、左足だと体が開いているので、GKからすると(左右の)どっちに打つかわからない。やっぱり、両足で蹴れるのが理想ですよね。シュート練習は右ばっかりなんですけど(苦笑)」
――札幌では、1トップか、左右の2シャドーのどちらかでの出場です。ポジションへのこだわりはありますか。
「う~ん、正直、どちらでもいいです。高校の時、左のサイドハーフをやっていたので、サイドからドリブルで仕掛けるとか、わりと得意なんですよ。1トップって、前でどっしり構えてポストプレーといった感じですけど、僕はサイドハーフをやっていたこともあって、(1トップを任されても)積極的に仕掛けていきたいと思っています。そこは、普通の1トップとタイプが違うかなと思いますし、そうやって自分のカラーを出せれば、どちらでもいいですね」
――現在、リーグ戦では22試合出場で7ゴール。この成績について、率直にどう思っていますか。
「もっと(ゴールを)取れましたね。10点は取れたと思います。(第20節の)湘南戦も、8本シュートを打ったけど、決められなくて......。チャナがすごくいいボールを出してくれるんですよ。『どこに出せば、武蔵に合うか』というのをわかってくれているので、チャナのパスに反応して、もっと点を取りたいですね。まだ、僕が点を取っている時は負けていないので、もっと点を取って、チームの勝利数も伸ばしたい」
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