2019.08.01

Jリーグは外国人守護神だらけ。
日本人GKに未来はあるのか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 今年7月、シント・トロイデンに移籍した日本代表GKシュミット・ダニエルと入れ替わる形で、元ポーランド代表GKヤクブ・スウォビィクがベガルタ仙台に入団している。デビュー戦となった前節のセレッソ大阪戦では、身長190㎝の巨躯を自在に動かし、神がかったセービングを連発。ハイボールやキックなどの技術でも堅実さを見せた。10代からプロの試合出場を重ねてきたスウォビィクは、すでに老獪さを身につけている。

「日本人GKも、若いときから実戦を積むことで、もっと成長が望める。出場試合0で、上達はあり得ない。指導者には、その能力を見極め、ポジションを与えられるかどうかが求められる」

 ヴィッセル神戸を率いたスペイン人監督フアン・マヌエル・リージョはそう言って、若く経験のないGK前川黛也を積極的に登用していた。鶏が先か、卵が先か。日本のゴールを長年にわたって守ってきた楢崎正剛、川口能活の2人は、若いときからチャンスを与えられている。

 その一方、国際的に見て日本人GKの実力に懐疑的な見方も多い。欧州で足跡を残したのは、川島永嗣(ストラスブール)ひとりだけ、という現状がある。

「どこかの国のGKを帰化させられないのか?」

 かつて日本代表を指揮したある外国人監督は、真剣に代表関係者に相談したという。それは極端な例だとしても、過去に代表を率いた外国人監督の多くは、日本人GKの総合力に満足していない。

 日本人GKの実力と未来とは?

昨シーズン、Jベストイレブンに選ばれたチョン・ソンリョン(川崎フロンターレ) 今シーズンのJリーグでは、冒頭に記したスウォビクだけでなく、身長190cmを超えるポーランド人カミンスキー(ジュビロ磐田)、オーストラリア人ランゲラック(名古屋グランパス)ののセービングも異彩を放っている。日本人GK以上に、止められないシュートを止め、チームを救い、勝機を引き寄せる。特別な存在だ。

 他にJ1で際立っているのは、韓国人GKの存在だろう。

 チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)、キム・ジンヒョン(セレッソ大阪)、ク・ソンユン(コンサドーレ札幌)、キム・スンギュ(ヴィッセル神戸→蔚山現代)、クォン・スンテ(鹿島アントラーズ)。横浜F・マリノスのパク・イルギュは日本生まれ、日本育ちの韓国人GKだ。