2019.02.06

今季はJ1にスペイン人監督が3人。
彼らはなぜ日本を目指したのか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Fujita Masato

 先日、「スーペル・デポル」(90年代、無名だったデポルティーボ・ラ・コルーニャがリーグ優勝を争い、敬意を込めてそう呼ばれた)の当時の主力選手のひとりで、引退後は指導者に転身した人物から、SNS通信アプリで連絡が入った。

「指導者は今、休業中なんだ。でも、他の監督と組んで、エージェント業を始めている。そこでJリーグでの働き口を広げたいのだが……」

 Jリーグに多くのスペイン人指導者がいることは、今やスペイン国内でも知れ渡っている。J1ではミゲル・アンヘル・ロティーナ(セレッソ大阪)、フアン・マヌエル(ファンマ)・リージョ(ヴィッセル神戸)、ルイス・カレーラス(サガン鳥栖)。そしてJ2にはリカルド・ロドリゲス(徳島ヴォルティス)がいる。

昨シーズンからヴィッセル神戸の指揮を執るフアン・マヌエル・リージョ監督 わずか4名と括るのは正しくない。4人の監督は、それぞれスペイン人スタッフを複数引き連れ、チームを組んで仕事をしている。つまり、すでに十数名のスペイン人指導者が来日しているのだ。

 言うまでもないが、アンドレス・イニエスタを始め、多くのスペイン人選手も日本の地を踏んでいる。

「日本はマーケットとして魅力的。ぜひ仕事をしたい、と思っている監督や選手は多いんだよ」

 かつてスーペル・デポルで伝説を打ち立てた男は、新米エージェントとしてかなり本気だった。

 では、なぜスペイン人指導者たちは極東の島国に針路を向けつつあるのか?