2019.02.07

日本人コーチは驚いた。「ドイツ流GK育成」の指導法は斬新だ

  • 小澤一郎●取材・文 text by Ozawa Ichiro

「GK大国ドイツから見えた日本人GK育成の可能性」【前編】

 マヌエル・ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)、ベルント・レノ(アーセナル)、ケヴィン・トラップ(フランクフルト)らを擁するドイツは押しも押されもせぬ世界屈指のGK大国。そのドイツに昨年7月末から単身で渡り、指導メソッドやGK育成の仕組みを学んでいるのが柏レイソルアカデミーGKコーチの松本拓也氏だ。

 2015年から始まった日本サッカー協会とJリーグによる育成年代の強化を目的としたJFA/Jリーグ協働プログラム「JJP」によって1年の予定でカイザースラウテルンに派遣されている松本氏に研修期間の半分が過ぎた1月中旬、一時帰国中の日本で話を聞くことができた。

 前編の今回は、まずドイツにおけるGKの育成システムについて、カイザースラウテルンを例に説明してもらった。その前に松本氏のGKコーチとしてのキャリアを簡単に紹介しておこう。柏ではアカデミーで8年、昨季5月まで3年半に渡りトップチームのGKコーチを務めた松本氏は、ロシアW杯のメンバーにも入った中村航輔を筆頭に桐畑和繁、滝本晴彦、猿田遥己といったアカデミー育ちのトップ所属GK全員を指導した実績を持つ。

 その松本氏が派遣されているカイザースラウテルンは今、トップが3部リーグの所属。しかし、近年同クラブからはローマン・ヴァイデンフェラー(元ドルトムント)、トラップ、ユリアン・ポラースベック(ハンブルガーSV)など名だたるGKが育っている。なかでもアカデミーでGK部門を統括するスヴェン氏は30代前半の若さながらも今ドイツ国内で高く評価されるGKコーチだという。

カイザースラウテルンのスヴェンコーチと同クラブで研修中の松本コーチ(写真提供/松本拓也コーチ)「スヴェンは新設されたUEFA公認のGK指導Aライセンスを現在取得中で、ドイツ国内でそのライセンスを受講しているのは16名です。彼がいるからこそ、カイザースラウテルンのアカデミーで学びたいと思いました」(松本氏)