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福田正博が訂正。「今年の名古屋は
台風の目ではなく優勝候補でした」 (2ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 G大阪のクルピ監督も市丸瑞希や中村敬斗、福田湧矢といった10代の選手たちにチャンスを与えているが、こうした若手の積極的な起用は、外国人監督としてはけっして珍しいことではない。一方で日本人監督の場合は、実力が定かではない若手の起用に躊躇(ちゅうちょ)するケースが多くある。

 その中にあって、年齢に関係なく選手の能力を見極め、思い切った決断ができるのが風間監督だ。チーム戦術を遂行できる選手ならば高校生であっても積極的に起用し、短い時間でもピッチに送り出して選手を育てていく。実際に、チームのもうひとりの17歳、成瀬竣平(しゅんぺい)も18日の川崎戦でリーグ戦デビューを飾っている。

 ここまでリーグ戦フル出場を果たしている菅原のプレーは、監督の予想を超えていたのではないだろうか。その菅原とホーシャの活躍でDF陣が安定し、MFの小林や青木亮太も存在感が増した。そのことで、前線のシャビエルが自由にボールに触りながらリズムを作ることができている。

 さらにチームの連係が深まれば、ここまで1ゴールのジョーも得点が増えていくだろう。ジョーは192cm・97kgと高さがあって懐の深い選手だが、ただゴール前でボールを待っているタイプではない。さまざまな局面に顔を出してプレーに関わり、ゴールに近い位置で自らがボールを受けたときには、いい形でフィニッシュまで持っていく。

 彼のプレーで印象的だったのは、左足でシザースしてDFを動かし、すかさずシュートを打った開幕戦でのワンシーンだ。シュートコースがないなら、自ら少しの隙間を作って打つ。こういった感覚を持ち合わせているFWは、日本人ではなかなかいない。

 そういった能力があると、シュートを狙うことに固執して"ひとりよがり"になることも多いが、ジョーはパスも出せる。周囲を見てきちんと状況判断ができている証拠であり、選手が近い距離でパスを回しながら相手を崩していく名古屋のサッカーにおいて非常に重要なことだ。

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