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浦和レッズ、わずか勝ち点2。
中断期間に「不穏なムード」を拭えるか (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 逆に横浜FMはMF天野純とMF扇原貴宏を中心としたビルドアップで、浦和のハイプレスをかいくぐる術(すべ)を備えていた。開幕から結果が出ないなかでも、ぶれることなく取り組んできた横浜FMと、いまだ最適解を見出せずに試行錯誤が続く浦和。両者のスタンスの差が、結果に表れたのかもしれない。

 浦和の試行錯誤は、昨季から続くものだろう。ペトロヴィッチ監督の後を引き継いだ堀監督は、前任者のスタイルを残しながらも守備の意識を高め、「アジア制覇」という栄冠を手に入れた。しかし、リーグ戦では結果を出せず、新シーズンに臨むにあたり、新たなスタイルのチーム作りを推し進める必要があった。

 そのなかでは当然、産みの苦しみを味わうことになる。ペトロヴィッチ・スタイルを体現するために集められた選手が多くいるなか、新スタイルの構築はなおさら一筋縄ではいかないだろう。

「去年は守備的なサッカーで結果(ACL優勝)を残せたけど、自分のサッカーをしたいときになかなかうまくいかないこともある。それでも、堀さんがやりたいサッカーのなかで結果を出したい。(代表ウィークのため中断される)この2週間、監督、選手がひとつになってどういうふうにやっていくべきか、どういう形が一番いいのか。みんなで突き詰めてやっていければいい」

 今季からキャプテンを務める柏木は、強い危機感を示し、巻き返しを誓った。

 この2週間をどのように過ごすのか。浦和にとっては今季の運命を左右するほどの重要な2週間になるかもしれない。もちろん、たった2週間で劇的に変わることなどあり得ないが、わずかなきっかけを見出すだけでも、浦和にとっては意義がある。

 2週間後は、ジュビロ磐田とのアウェーゲーム。ここでアジア王者は意地を示すことができるのか。その結果次第では、あるいは......。


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