名波監督も「すごいやつだ」と驚嘆。ジュビロを変えた中村俊輔の存在
ジュビロ磐田
名波浩監督インタビュー(後編)
J1復帰を果たして2年目の昨季、ジュビロ磐田は13位だった前年から一気に6位まで順位を上げてシーズンを終えた。そのリーグ戦では、リーグ最少となる30失点と堅守を誇った。攻撃にしても、加入に際しては懐疑的な声も聞かれたMF中村俊輔がチームにフィット。同じく新加入のFW川又堅碁も14得点をマークするなど、明らかにスケールアップした。
かみ合った攻撃と守備、中村俊輔という存在、さらには新シーズンに向けて、名波浩監督に話を聞かせてもらった――。
――昨季は6位という順位もさることながら、目を見張ったのはリーグ最少失点(30点)だったこと。その守備力については、どう評価していますか。
「それに関しては、選手たちのがんばりが大きい。本当に『みんな、すごいな』と思いましたから。これまで(自分が)ずっと言い続けてきたことを、徹底してやってくれた。
クロスに対しては、中の守備、しっかりマークにつくことや競り合いで負けないことよりも、まずは『クロスを上げさせるな』ということをずっと言ってきた。ゴール前の(守備の)準備ができる前にクロスを上げさせないため、(サイドで対峙した相手に)厳しくチェックにいったり、切り返しをさせるなど時間を作らせる対応をしたり、そこを重要視してきた。
もちろん、クロスを上げられそうになったら、体を投げ出して対応するように徹底。そして、そうしたことを選手たちがきちんとトライしてくれた。おかげで、被クロスのデータもよかったですから。
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