名波監督が明かす「ジュビロ磐田が13位から6位に躍進した舞台裏」 (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・構成 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 あとは、うまく3バックと4バックを組み合わせて、選手たちを気持ちよく泳がせてきましたから(笑)。システムの併用は、選手たちの順応性を提示することにもつながったと思います」

――3バックと4バックを用いることで、選手起用のバリエーションも増えるのではないでしょうか。

「そういうことです。それによって、チームの引き出しが増える、ということがひとつあります。加えて、選手たちの組み合わせによるバリエーションも増える。

 さらに、選手個々のポテンシャルも磨かれる。7~8mのアングルと(ラインの)高さ、3~4mの幅を意識しておけば、(3バックでも、4バックでも対応)できるという感覚と自信が(選手に)つきます。

 3バックと4バックを併用して、選手たちがプレーする景色を変えることによって、ストレスを解消してあげたり、前に出ていける状況を作ってあげたり、ということもできました」

――最終節の鹿島戦でもそうでしたが、3バック時でもDFラインの設定が高かったのが印象的でした。

「(鹿島戦も)高く設定していましたね。疲れてきた時間帯でも、僕に怒られると思ったら、(選手たちが)自然と3mぐらいはラインを上げるようになりましたから(笑)。それは、シーズンを通して口酸っぱく言ってきたからこそ。あとは、横幅も意識させました。コンパクトにしろ、と」

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