2017.12.30

福田正博が力説する、川崎フロンターレの
J1優勝がもつ大きな意味

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

【福田正博 フォーメーション進化論】

 2017年シーズンのJリーグのハイライトは、なんといっても川崎フロンターレのリーグ初優勝だろう。

2017年のJ1を制した川崎フロンターレ リーグ戦、天皇杯、ルヴァン杯の国内3大タイトルで8度の準優勝と、これまでずっと”シルバーコレクター”に甘んじてきた川崎の初タイトル。何度も悔しい思いを味わってきた中村憲剛が最終戦後に流した涙や、第20節から15試合負けなしで逆転優勝につなげたことがクローズアップされているが、彼らのターニングポイントになったのは、間違いなく第29節のベガルタ仙台戦だ。

 6試合を残し、首位・鹿島アントラーズとの勝ち点差は「5」。ひとつの敗戦が優勝を大きく遠ざける状況で迎えた10月14日のホームゲームは、家長昭博が前半42分に2枚目のイエローカードを受けて退場する苦しい展開となった。

 その直後に、仙台が野津田岳人のゴールで先制し、後半15分には石原直樹にも追加点を決められて”万事休す”と思われた。だが、川崎は、後半37分にエウシーニョのゴールで1点を返すと、後半39分、後半42分に小林悠が2ゴールを決めて逆転勝利をおさめた。

 退場者を出しながら2点のビハインドをひっくり返したこと自体が素晴らしいのだが、チーム状況が非常に苦しいなかでこの大逆転劇を演じたことが、川崎にさらなる勢いをもたらした。