コンサドーレJ1残留へ。一芸ある選手の力で「アウェーでも勝てた」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 福森のプレースキックも札幌の大きな武器だ。7月の第18節・大宮アルディージャ戦で試合終盤にフリーキック2発を叩き込み、チームに勝ち点をもたらした彼の左足は、この日もジェイの先制ゴールを正確なプレースキックでお膳立てしている。

「トクさん(都倉)やジェイがいるので、高さは分(ぶ)がある。自分はキッカーなので、しっかりそこに合わせることができれば、今日みたいに点が獲れる。そこが今はうまくはまっているのかなと思います」

 福森はそう説明したが、たとえ劣勢でもセットプレーひとつで流れを変えられるのが、今の札幌の強みと言えそうだ。

 また攻撃だけでなく、守備の粘り強さも札幌の特徴だろう。FC東京の攻撃が迫力を欠いたこともあるが、2点を奪うまではほとんどピンチを与えず、猛攻を受けた終盤も身体を張った守備で、相手の反撃を1点に抑えている。

「ある程度、自分たちの前で回されるのはわかっていたので、いかにゴール前で身体を張れるか。90分を通してやり切ることができた」

 先制点の起点となるだけでなく、守備でも存在感を示した福森は、会心の勝利に胸を張った。

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