ジュビロ復帰の山田大記。ドイツ2部を生き抜いた経験で代表を目指す (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Kaz Photography - JL/Getty Images for DAZN

 ドイツでは監督から、チームメイトからしつこく求められた。例えばセカンドボールで立ち位置が「2メートル遠い、ボールを取れているがそれは偶然で、ポジションが違う」などと、試合後のミーティングでは厳格な指摘があった。サッカーにはセオリーがあって、そこを突き詰めないと勝てないのだ。

 磐田での練習中に、チームメイトからは「山田さん、(攻守の)切り替え、めっちゃ速いっすね」と驚かれる。しかし、特別なことをしているつもりはない。一日一日が勝負、と挑んできた日々を忘れず、道を切り開いていくだけだ。

「磐田では、ポジションは与えられたらどこでもやりますよ。トップ下でも、サイドハーフでも、ウィングバックでも。ドイツでは3年目はボランチでしたし、日本代表を考えると、それもありなのかなとか」

 当面は出場時間を増やしながら、12月の東アジア選手権での代表入りが目標のひとつになるだろうか。

 浦和との復帰戦、山田は短いパス交換から1本のシュートを放っている。これは相手にブロックされた。切り返してもよかったと思うが、逡巡はなかった。

「今はとにかくゴールが欲しい。身につけたスピード感覚を持ち続けて。練習からいきますよ!」

 山田大記がリスタートを切った。

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