福田正博が憂うポドルスキの不発。Jの未来のため「大物相棒」獲得を (3ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 サマーブレイクでの中断期間があったとはいえ、チームには開幕前から練ってきたスタイルがあるため、ポドルスキが輝くスタイルを一朝一夕で取り入れることは困難だ。ヨーロッパのレベルの高いリーグに属するクラブならば、それに適応できる選手が揃っている。しかし残念ながら、Jリーグには急な戦術の変更に対応できるレベルの選手が少ない。

 それゆえ、世界的なビッグネームとはいえ、ポドルスキのように "使われる"ことで輝くタイプの選手は、Jリーグで本領を発揮するまでに時間がかかる。チームがポドルスキの動きの意図を理解して、彼を「使う」「使わない」の判断ができるようになった時、初めてポドルスキは「気持ちよくプレー」できるようになるだろう。

 本来であれば、ある程度長い目で見る必要があるが、ヴィッセル神戸は8月16日にネルシーニョ監督を解任し、社長も交代するなど揺れている。その中で、ポドルスキを活かすチーム作りを進めるのであれば、ぜひとも攻撃的な中盤のポジションに"世界的なビックネーム"を連れてきてもらいたい。

 サッカーはひとりでは輝くことが難しいが、世界最高レベルの選手がふたりいれば状況を打破することは可能だ。ポドルスキの"相棒"になれる選手を獲得することは、神戸にとってはもちろん、彼の加入で注目度が高まっているJリーグにとっても大きなプラスになる。

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